社員ブログ   ブラ旅47

こんにちは!
大和グラビヤ ブランディング企画室です。
ここ最近、不安な情報ばかり耳に入ってきてしまいますが、こんな時こそ楽しい話題!
今週も明るく、ブラ旅47スタートです!

 

ブラ旅九州3県目は・・・長崎県!
九州初心者の私ですが、訪問3ヶ所目ともなると俄に「私、九州のコトわかってきたかも・・・ッ!」という気持ちになってきました。(レンタカーで移動中、カーナビに案内してもらっているのに道を間違えた事は秘密です。)

 

 

☆★ ブラ旅47とは ★☆
大和グラビヤのブランディング企画室が日本全国47都道府県の旅に出る企画、
略して「ブラ旅47」!全国各地の食べ物やお土産や工芸品・・・それらを作っている人たちとの出会いやその体験で感じたこと、得たものを旅の記録として綴っています。
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今回取材させていただくのは、長崎県は波佐見町に本社を構えている株式会社岩嵜(いわさき)紙器さん。
オーダーメイドの貼箱や段ボール箱等、紙器の製造・販売をメインに様々なサービスを展開されています。
デザイン性の高い貼箱を多数手掛け、高い技術力・企画力に定評のある素敵な会社さまです。

 

 

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大和グラビヤはプラスチックフィルム、岩嵜紙器さんは紙。
扱う材質は異なりますが、パッケージの加工製造という点では距離が近い・・・ような気がします・・・!
ちょっとした親近感を抱きつつ、社内外での取り組みやこれまでの挑戦等、気になるアレコレを質問します。

 

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岩嵜紙器さんのミーティングルームには、これまで製作されてきた様々な製品が展示されています。
どれもこれも繊細で複雑な貼箱ばかり!

 

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展示の棚には、岩嵜紙器さんがオリジナルで展開している「AKERU PROJECT」の商品も。
(AKERU PROJECT ・・・ 岩嵜紙器さん企画による、オリジナル商品の製造・販売を行っているプロジェクト。)
紙製のクラッチバッグやポーチ等、気になるアイテムが揃っています。

 

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思わず見入ってしまう製品見本の数々!
ミーティングルームの様子からも、岩嵜紙器さんの高い企画力が垣間見えます。

 

 

お洒落な雰囲気に緊張しつつ取材スタートです。
お話を伺ったのは、株式会社岩嵜紙器の常務取締役 岩嵜裕子さん。
岩嵜さん、どうぞよろしくお願いいたします!

 

 

 

1. AKERU PROJECT

 

― まずは岩嵜紙器様で行われている企画「AKERU PROJECT」についてお聞かせください。
元々、岩嵜紙器様は既製品の箱を作られていたのでしょうか?

 

「いいえ、既製品では無く100%オーダーメイドの依頼を受けていました。
基本的にお客様からの依頼が無ければ仕事が無いという状態で・・・。同業者さんとは常に価格競争になっていました。」

 

「元々、弊社では陶器関連の箱のみを製造していたそうです。
三代目となる現社長が会社に戻った際、陶器のみに依存している状態を懸念し、今までのお客様とは異なる業種(お菓子やアパレル、ジュエリー等)への進出を始めました。そうして様々な業種のお客様とやりとりを行う中、会社としてデザイン力が必要だと考えるようになっていきました。」

 

「そんな中、私が元々印刷会社でグラフィックデザインの仕事をしていたという事もあり、こちら(岩嵜紙器さん)に嫁いだタイミングで社内に企画室を立ち上げました。ちょうど10年程前の事です。
企画室を立ち上げて5年程経った頃にはデザイン性のある箱の受注量が増え、弊社の製造ラインのキャパも一杯いっぱいになっていました。依然として競合との価格競争にもさらされていた為、受注によって生産量が左右されない弊社オリジナル雑貨の製造販売を行いたいと考えました。そうして立ち上げた企画が「AKERU PROJECT」です。今はまだ他の事業と比べて「AKERU PROJECT」の売り上げは低いのですが、このような取り組みをしている会社として価格競争を通らずに受注をいただける事が増えました。」

 

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「AKERU PROJECT」を始めた事により、デザイン・企画力のある会社として徐々に認知されていった岩嵜紙器さん。その流れにより、以前は「異業種」という認識だった陶器関連以外の箱の製造が増えていきました。100%を占めていた陶器関連の箱の割合は、今では全体の半分ほどになったそうです。

 

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「今は「AKERU PROJECT」との相乗効果でメイン事業の売り上げが伸びていっています。正直企画を立ち上げた当初は、この様な効果までは想定していませんでした。自分達の好きなデザインの箱を販売した際、評判がとても良かったので、その商品がこのまま売れていくと良いな・・・と思っていました。やはりオリジナル雑貨の販売は難しく、メイン事業になるまでの売り上げにはまだまだですが、「AKERU PROJECT」を知った会社様からオーダーメイドの依頼が多く入るようになりました。
現在は長崎県に限らず、全国からお仕事の依頼をいただいています。以前は九州以外のお客様とは接点が殆ど無く、代理店さんを通じてお仕事をいただいていました。現在は代理店さんを通さず、直接お客様からお仕事の依頼を受ける事も増えています。」

 

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こちらは岩嵜紙器さんの企画室。取材当日は社長様もいらっしゃいました!

 

 

― 企画力でのセールスが大きくなっているのですね。

 

「企画力以外にも製造技術の高さという面が、売り上げに対して大きく影響しています。
他社が敬遠するような製作が難しい箱(製品)もクオリティ高く綺麗に仕上げる為、お客様にはとても喜んでいただいています。また、他社よりもサンプルの提出が早くお客様からの要望に対して小回りが利く事も、選んでいただける理由の一つかもしれません。弊社はサンプルから製造まで全てを社内で行っている為、「商品撮影用のサンプルが早急に欲しい!」等の急な要望に対しても対応しています。」

 

「以前は送料がかかっても貼箱は中国で製造するほうが単価が抑えられる・・・といった流れの時もありました。複雑な箱は日本で作ると価格が高く、且つ時間も掛かっていたからです。そこで、まず小ロット単位での注文を受けてクオリティの高い製品を制作し、お客様からの信頼を得ていきました。現在では多い時では数万個といった大口の依頼もいただいています。」

 

― 新しい作業は工場側も受け入れが大変だったのではないでしょうか?

 

「元々、陶器を運ぶ為の段ボール箱と高級陶器のギフト用の化粧箱、どちらも製造していました。「綺麗に貼る・作り上げる」という美粧性の高い箱の製造に必要な技術を持っていた為、複雑な形の貼箱を生産する上での工場側の作業受け入れは、比較的スムーズに進められました。複雑な貼箱の場合、一番難しいのは設計です。設計用に導入したCADのシステムに慣れるまではとても大変でしたが、今では複雑な貼箱の設計も量産を意識して作りやすいように設計することが出来るようになりました。」

 

「難しく手間がかかる形の箱であったとしても、手作業の工程を担っているスタッフは皆器用なので、スムーズに製造に取り組んでもらっています。逆に「AKERU PROJECT」のように、在庫を抱えて販売しなければならない自社ブランド製品の場合、「受注も入っていないのに作らなければならないの?」という疑問もあった事で、スタッフ達が受け入れるまでには時間がかかったと思います。」

 

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リノベーションした工場。シートシャッターもお洒落!

 

 

 

2. 「働きたい会社」になるために

 

― 社外向け企画等の社外ブランディングによって、売り上げの他で変化した事等ありますか?

 

「はい。岩嵜紙器で働きたいという方が増えてきました。
「AKERU PROJECT」はお洒落な事をしたくて進めている訳ではなく、プロジェクトの取り組みを通じて会社の姿勢や考えを知っていただく為でもあります。そのかいもあって「長崎から波佐見に移住するので働きたい」と入社を希望してくれる方や、HPを見て東京の大学から新卒で入社をしたスタッフもいます。地方なので会社の場所がネックとなり、地元での入社希望者も限られています。全社員を町内から探すというのも難しいです。遠方からの入社に関しては、弊社も推し進めています。」

 

「人の確保に関しては、プロジェクトと同様に10年程前から取り組んでいます。今は「働く人」の立場が優位になっているので、私達経営側としても大変な状況になっています。他社と比べた時に「こちらで働きたい」と選ばれるような会社にしたい。その為に、社内のリノベーションや社員手帖の支給、働きやすいユニフォーム等、これから働く人の気持ちに寄り添った取り組みを進めてきました。働く人のやる気が少しでも増えることに応えられるようにしていっています。」

 

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社員の方々のロッカールーム。センスが素敵です。

 

 

「また、その他にも地元の小学生向けのワークショップや職業体験を積極的に開催しています。仕事の内容や波佐見で箱屋をしている理由等を知ってもらいつつ、小さな時から親しみを持ってもらい、大きくなった後に「箱屋さんになりたい」と思ってもらえればと考えています。【欲しい時に人材を確保する】という事が難しい今、学生向けの取り組みは必要だと思います。中・高校生や大学生のインターンシップは大変ではあるのですが、宿泊の手配等も含めて受け入れます。全てが弊社への就職に繋がる訳ではありませんが、会社や波佐見についてSNSや口コミ等を通して発信されていく可能性まで考え、できる限りの対応を行っています。」

 

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製造スタッフ用に貸与される帽子と共にブラ旅パネルを撮影!

 

 

「会社としての計画は、5年毎に見直しています。社内ではいつも「5年後、10年後」を合言葉としていますが、新しい取り組みを始めた時から考えますと、今は丁度その「10年後」に差し掛かっています。10年前に描いていた「10年後」と現在を比べますと、全てが狙い通り・・・という訳ではありませんが、結果として想定通りには進められていると思います。計画を立てていなかったら一体どうなっていたのだろうかと思う程、情勢はどんどん変化しています。」

 

 

 

3. 岩嵜紙器さんが考える「これから」

 

― 箱作りに関して、企画力と技術力の両面で人気が高まっている岩嵜紙器さん。
今後の展望を教えていただけますか?

 

「紙や箱から離れるつもりは無いです。やはりモノづくりが楽しいので。私達は紙の可能性に賭けています。
ただ、国内の需要が少し難しいかなと感じているので、海外展開も視野に入れています。海外のお客様が欲しい箱を、長崎の波佐見という小さな町から提供する事が出来ると素敵ですよね。海外でも美粧性の高い箱を製造する技術は進んでいますので、できれば日本でしか作る事が出来ない何か・・・。そういった物を提供できると良いなと考えています。」

 

「100年先・・・それこそ、私達が居なくなった後にも会社は続いていくものなので。きっと、これからも色々な事があると思いますが、消える事なく残っている・・・そんな魅力的な会社にしていきたいです。その為にも「AKERU PROJECT」で新商品を出す等 新しい動きを止める事なく、自分達からの発信を続けていこうと思います。」

 

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「なりたい姿」や「目標」に向かって、着実に近づいている岩嵜紙器さん。
100年後にも残っている会社を目指し、歩みを止める事なく常に挑戦を続けていらっしゃいました。
受け身で待つ事もなく、持っている技術をフルに活かしながら進んでいく姿そのものが、
会社としての価値に直接結びついています。
実直で丁寧な仕事に触れた時、お客様は改めて岩嵜紙器さんのファンになるのだろうと感じました。

 

あー!弊社も岩嵜紙器さんの様に、お客様からも学生の方々からも「この会社と関わりたい」「ここで働きたい」と思われる様になりたい!!そう強く思った一日でした。

岩嵜さん、拙い取材にも関わらず、丁寧にご対応いただき本当にありがとうございました。
岩嵜紙器さんをお手本に、私達も行動し続けようと思います!
よし、頑張るぞー!

 

 

 

——-取材協力——————————————————————–
株式会社 岩嵜紙器
<本社>
〒859-3716 長崎県東彼杵郡波佐見町田ノ頭郷201-1
tel.0956-85-2127
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<福岡営業所>
〒818-0879 福岡県福岡市博多区銀天町3-6-29-403号
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次のブラ旅47は、佐賀県。
佐賀県は唐津市にある魅力的な複合商業施設&ホテルを訪問しました。

次回の更新もお楽しみに!