社員ブログ   ブラ旅47

こんにちは。ブランディング企画室です。

 

じわじわと本格的な夏が近づいてきていますね。

夏のはじまりって毎年ワクワクしますよね~。しません?

始まったら始まったで暑さに打ちのめされ、いいから早く秋になってくれよと思うんですけどね。

 

さて、今回もブラ旅番外編、はじまります!

 

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★ブラ旅47とは…
大和グラビヤのブランディング企画室が日本全国47都道府県の旅に出る企画、
略して「ブラ旅47」!
全国各地の食べ物やお土産や工芸品・・・それらを作っている人たちとの出会いや、
その体験で感じたことや得たものを旅の記録として綴っています。

★ブラ旅47番外編とは…3つのポイント!
①新型コロナウイルスの影響で、ブラ旅を一旦休止します。(2020年7月末までの予定)
②休止の間、「ブラ旅47番外編」として、大和グラビヤの歴史を紐解く企画を実施します。
③こんな状況だからこそ、出来る範囲で目いっぱい楽しいことをします!

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今回は、多くの人が愛してやまないであろう、ある食べ物がテーマです。

とんでもなく暇なとき、最後の晩餐に何を食べたいか考えることがあるのですが、色々悩んだ結果、一周回ってシンプルに炊き立てのコレが食べたいなぁという結論に至りました。

…そう!お米!です!

 

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 1. 日本とお米

 

お米は、世界人口の約3分の2が主食にしており、食事の主要なカロリー摂取源です。

日本食の主役とも言えます。

「ご飯」という日本語が、「米を炊いたもの」と「食事」の2つの意味を持つのも興味深いですよね。

お米なしでは、食事は成り立たないと考えられてきたからかもしれません。

 

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そもそも、お米っていつから日本で作られるようになったのでしょう。

 

「稲作」という言葉を聞くと、歴史の教科書の最初の方のページを思い出す人も多いかもしれません。

稲作栽培が中国から日本に伝わったのは縄文時代で、約3,000年前のことだと言われています。

弥生時代には日本中で稲作が行われるようになり、次第に米は食べ物としてだけでなく、権威の象徴や支配のためにも使われるようになりました。

弥生時代から江戸時代まで、米は長らく貨幣的な価値も持ち続けます。

こうして考えてみると、お米は日本文化を語る上で欠かせないものの1つと言えますね。

 

 

 

 

2. 現在のお米の包装

 

しかし、お米ってどんな風に持ち運ばれてきたのでしょうか。

やはり包装に関わる大和グラビヤとしては、お米の包まれ方や運ばれ方が気になります…。

現在、スーパーや食料品店で見かけるお米はプラスチックフィルムの袋が多いですが、数十kg入っているものだと紙袋でも売っていたりしますよね。

また、チャック付きのスタンドパックや、ハサミを使わずに開封できる袋、持ち手付きの袋など、お米の包装は様々な形態で展開されています。

 

IMG_2842チャック付きで、かつハサミを使わずに開封できる袋

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弊社も昭和60年頃から、お米の包装に携わり、現在に至るまで様々なお米の袋を作ってきました。

現在弊社で扱っているものは主にプラスチックフィルム袋ですが、この形態に至るまで、お米はどんな素材で、どのように包まれてきたのでしょうか。

今回は、お米を包んできた日本の歴史を紐解いていきたいと思います。

 

 

 

 

3の1. お米包装の変遷(米俵)

 

お米の包装の歴史を辿っていくと、やはり「米俵」に行きつきます。

実際に出会ったことが無くても、歴史の教科書や、ドラマや映画の中で見たことがある人は多いのではないでしょうか。

米俵

 

米俵の歴史は古いとされていますが、起源ははっきりしていません。

「弥生時代には既にわらを編んだ入れ物のようなものが作られていた」とする説もありますが、今の米俵の形になったのは鎌倉時代だと言われています。

しかし、当時の米俵の大きさや、お米を入れる量はバラバラだったとか。

江戸時代に年貢の量が明確に決められたことから、米俵はお米の保護や運搬のためだけでなく、お米を計るものとしても使われるようになりましたが、この時点ではまだ1俵に入れる米の量は地方によって違ったそうです。

今のように1俵=60kgと全国的に定められたのは、明治時代末期に入ってからでした。

 20200618160724_001 - コピー『広益国産考』(江戸時代) 米俵を運ぶ人々や馬が描かれています。

 

…余談ですが、私、学生の時飲食のバイトをしていて、業務用の20kgの砂糖や小麦粉の袋を持つ機会があったんですけど、あれめちゃくちゃ重かったんですよね…。

60kg…。あれの3倍の重さを担いでいたのか!?と思うと、昔の人の肩と腰が心配でなりません…。

 

そして米俵は、地域にもよりますが、どうやら昭和中期頃までは実際に使用されていたようです。

通気性に優れ、柔軟性もあり、何より稲作の副産物として豊富に採れるわらで作られた米俵は、人々の生活に欠かせないものだったんですね。

仮に鎌倉時代から使われていた…と考えると、お米の包装の歴史の大半は米俵!ということになりますね。

米俵強し…

 

 

 

 

3の2. お米包装の変遷(叺と麻袋)

 

では、米俵からすぐに紙袋やフィルム袋に移り変わっていったかというと、他にも包装の種類があったそうです。

 

例えば、「叺(かます)」。

叺とは、わらむしろ(わらで編んだ敷物)を二つ折りにし、縁を縫いとじた袋のこと。

 

叺叺の写真(『自然の材料と昔の道具【2】わらでつくる』深光富士男/さ・え・ら書房 より)

 

土のう袋の先祖みたいな感じですね。

叺の歴史も古く、日本書紀にも出てくるらしいのですが、江戸時代に大規模生産されるようになったそう。

しかし、運搬中や積み上げ作業中に滑りやすかったため、お米の包装として使用された歴史は短かったようです。

 

 

また、「麻袋」もお米を包んでいた歴史があります。

麻袋とは、その名の通り麻で出来た袋です。

通気性が良く湿気が溜まりにくいため、現在もコーヒー豆の袋などに使われています。

麻袋

 

戦後、ミシン縫いが可能になり、二つ折りで縁を縫い閉じた麻袋が大量生産されるようになると、この形状の麻袋も「叺(かます)」と呼ばれるようになりました。

しかし、米俵に比べて担ぎにくいというデメリットもあったようです。

グニャッとしちゃいますもんね…。担いだことないですけど…。

 

 

 

 

3の3. お米包装の変遷(クラフト紙袋)

 

さて、米俵から麻袋まで歴史を辿ってみましたが、ここからやっと現在も目にする袋の形態になっていきます。

まずは、紙袋。

 

米袋(紙)

クラフト紙袋が日本で作られ始めたのは、大正時代。

当時中に何が入れられていたかというと、意外にもセメントだったそうです。

そして昭和初期にはいくつか製袋工場が出来始め、セメントのような重い中身を入れられる丈夫なクラフト紙袋は、お米をはじめとする食品の包装などにも使われ始めました。

 

このクラフト紙袋は、パルプを原料とし、強度を落とさないため、漂白を行っていない紙で出来ています。

とても丈夫なので、現在も食品の他に肥料や化学物質など、重いものを包むのに使われることが多いです。

 

…また余談ですが、20kgの砂糖が入った紙袋を大変な思いで運んでいたバイト時代、あまりに重すぎて袋を倒したり落としたりしたことが何度かあったんですけど(店長ごめんなさい…)、一度も袋が破れたことは無く、わ~丈夫だな~すごいな~と思っていました。

 

 

 

 

3の4. お米包装の変遷(プラスチックフィルム袋)

 

そして高度経済成長期、いよいよ日本の包装資材は紙やセロハンの時代から、プラスチックフィルムの時代へと移り変わっていきます。

といっても、その当時のお米の袋は所謂二色刷りが多く、色合いも地味でした。

しかし、昭和後期に入りグラビア印刷を施されるようになったお米のパッケージは、カラフルな色調や綺麗な写真の印刷が可能になったことで、より華やかなものとなりました。

また、従来に比べて小容量タイプも多く登場し、気軽に買い物しやすくなりましたね。

 

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米俵から始まったお米の包装は、美しい印刷でお米の特徴や美味しさを表現出来るプラスチックフィルム袋まで進化しました。

ところで、紙袋以前の包装に共通する「通気性」というキーワードは、プラスチックフィルムにも当てはまるのでしょうか?

実は、スーパーに並ぶお米のほとんどは(真空包装などを除く)、袋に小さな穴が開いています。

何のために穴が開いているのか?そもそもお米の包装になぜ通気性が必要なのか?

その答えは……、次回に持ち越すことにします!

 

 

 

 

4. おわりに

 

今回はお米の歴史について、「包装」という面から紐解いてみました。

お米自体の歴史が古い分、「お米の包装」の歴史もとっても古く、現在目にするものに至るまで、様々な形態があったことが分かりました。

身近な食材なのに、今まで「包装」の歴史を考えたことは無かったので、なんだか楽しかったです。

 

 

さて次回、今回紹介したお米の包装の中で一番古い“米俵”と、一番新しい“プラスチックフィルム袋”の2つをピックアップし、共通点や相違点について考えてみようと思います。

さらに、米俵の一部分を実際に作ってみるも大苦戦…!?

果たして上手くいくのか!?

 

7月3日(金)更新予定です。お楽しみに!



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